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- 香港からどうしても帰国したい場合の解決策 マカオ・深セン・広州発に変更を
香港国際空港で行われているデモ活動による空港機能の停止はお盆に入った日本人にも影響を与えています。当の私も仕事で香港経由で中国へ行くことが多く、他人事ではありません。もし、どうしても帰国しなければならなくなった場合の解決策を考えてみたいと思います。
Contents
セントレアと香港空港便に影響が出ている
14日のセントレアの香港からの到着便です。ANAは13日19時到着予定の便が今朝の6時に到着する大幅な遅れ、香港エクスプレスは欠航便もあります。
羽田、成田、関空、の到着便にも影響が出ています。今後もまたいつ香港空港が混乱するか分からないので、非常に心配です。
今回は、香港国際空港で足止めを食らってしまった、どうしても帰国したい人向けに解決策を書いてみたいと思います。いずれの解決策もセントレアへの直行便はなく、羽田、成田、関空、に到着することになります。まずは日本に帰国できればその後は何とでもなりますね。
マカオから帰国する
香港からマカオへ移動して帰国する方法です。後述する方法より一番ハードルが低い方法になります。香港からマカオへの移動はもっぱらフェリーに一択でしたが、2018年10月に香港とマカオの海上に全長55kmに及ぶ道路が完成してからは車での移動も可能になりました。
マカオから帰国する場合、フライト数が少ないため予めフライトを確保してから余裕を持って向うようにしたいものです。
香港からマカオをフェリーで移動する
香港からマカオへフェリーで移動する場合、香港には、マカオフェリーターミナル(香港島)、チャイナフェリーターミナル(九龍側)及びスカイピア(香港国際空港内)の3か所にあり、マカオ側には、外港フェリーターミナルとタイパフェリーターミナルの2か所があります。
香港側ではデモの影響を受けないフェリーターミナルから出発、マカオはどちらのフェリーターミナルに着いても空港までタクシーで移動が可能です。マカオでは、香港ドルも使用できるため、以下に挙げる中国本土を経由するより、中国元に両替する必要もなし。
料金の一例ですが、マカオフェリーターミナル⇒マカオフェリーターミナルの場合で、Economy Classは254HKD(3,556円) 12歳以下は196HKD(2,774円) 2歳以下140HKD(1,960円)、Super Classは407HKD(5,698円) 12歳以下は303HKD(4,242円) 2歳以下は203HKD(2,842円)です。
香港からマカオへ車で移動する
車と行っても実際はシャトルバスになります。香港口岸(香港側ボーダー)からマカオへは約30分。ピーク時が5分に1台で料金は65HKD(910円)、真夜中などでも15分~30分に1台ごとで料金は70HKD(980円)です。
ただ、香港口岸(香港側ボーダー)は、香港国際空港のあるランタオ島の人工島にあるので、香港市内から行く場合、一度香港空港のあるランタオ島まで出て、そこから橋に乗る形になるので少し時間がかかります。
市内から行く場合は、観塘 ⇒ ベネチアン・マカオ(約105分)、紅ハム ⇒ ベネチアン・マカオ(約90分)、ともに、日中1時間おき170HKD(2,380円)夜間1時間半おき190HKD(2,660円)で運行していますので、こちらの方が良いかも?
シャトルバスで移動する場合、橋の両岸に香港とマカオのイミグレーションがあり、そこで入出国審査となります。マカオに到着後はタクシーで空港に向かうも良し、マカオ市内行きの無料バスに乗って観光して空港へ向かうの良いです。
※(1HKD=14円で計算)
シャトルバスでの移動はイミグレーションで時間がかかる
シャトルバスでの移動は時間も短く、フェリーに比べて料金も安く魅力的ですが、イミグレーションが混んでおり、通過する時間が読めなくなっていますので時間には余裕を持って行きましょう。
香港のホテルでどれ位通過に時間がかかるか聞いて確認するとベストです。
マカオから日本への帰国
マカオからは、マカオ航空が東京/成田・大阪/関西・福岡へ直行便が飛んでいるほか、上海や台北、高雄、ソウル/仁川などへ乗り入れており、その空港で乗り換えて日本へ帰国することもできます。
※日本では、乗り換えすることを「トランジット」と言ってますが、英語圏では通じません。「コネクティング」(接続)と言うと通じます。
広州から帰国する
香港から高速鉄道でアクセスできる広州白雲国際空港から帰国するという手段です。一旦中国に入国することになりますので、ハードルが高くなります。中国新幹線が香港までつながったことにより移動が楽になりました。(中国では新幹線を「高鉄」と言います。)
高鉄の香港側の駅は西九龍駅となり、そこから広州南駅まで移動します。西九龍駅では香港の出国と中国の入国が同時に行われます。高鉄に乗る場合、日本の新幹線と同じ感覚で行くとまず間に合いませんので注意が必要になります。
まず乗車券を購入しなければなりませんが、パスポートが必要になります。そして、一度でも高鉄での購入履歴がない場合、ネットでの購入ができませんので窓口で購入することになります。その後、駅に入ってイミグレーションを通過するのですが、非常に時間がかかる、と噂になっています。
チケットを購入済の場合でも1時間前までに行かなければ乗れないので、日本の新幹線に乗る感覚で発車10分前に駅に着いても、100%乗り遅れます。乗った後は、高鉄は時速300km/hになる各区間があり新幹線より速いので、列車好きには楽しめるかも知れません。
高鉄の広州南駅は空港と見間違えような巨大な駅
広州南駅に到着したらその巨大さに驚くかもしれません。まるで空港です、セントレア空港より大きいです。駅は地上3階と地下1階です。
1階は東西両側の広場を繋がり、切符売り場2か所、駐車場4か所、タクシー駐車場1か所、バス停車場1か所及び広州南自動車旅客輸送駅1か所からなっています。
2階はプラットホームで、ホーム15、発着線路28本あります。3階は待合せ場所で、中は待合い室、手荷物預け所及び飲食店が設けられております。他に、広州南駅の地下1階は地下鉄2号線となります。この駅は待合せ乗客5300人を収容できます。
広州南駅⇒広州白雲空港への移動は、地下鉄かタクシーとなります。地下鉄の場合、地下鉄2号線→地下鉄3号線北延長線、全行程49.1㎞、約1時間30分かかります。タクシーの場合、広州南駅から広州白雲空港まで約50㎞、およそ1時間20分、約200元かかります。
料金は地下鉄の方が安いですが、タクシーでも約200元(約3,000円)で日本と比べたら非常に安いので、中国の地下鉄に乗ったことが無ければ、タクシーをオススメします。なお、中国のタクシーでは英語は基本的に通じません。行き先を書いたメモを用意して運転手に見せて下さい。
余談ですが、以前スマホにメモして見せたら運転手が老眼で読めないってことがありました。メモは大きな字で書いた方が良いです。
深センから帰国する
深センとは香港の対岸にある中国の一番近い都市で、人口は約1200万人(東京とほぼ同じ!)、中国国内では第4位の都市です。私も深センには良く仕事で行きます。実は深センにも深セン宝安国際空港があります。東京/成田、大阪/関西への直行便があります。
香港からシンセンへフェリーで移動する
香港の上環マカオフェリー乗り場から深センの蛇口(She Kou)へ行き、そこからタクシーで深セン宝安国際空港へ向かうルートです。上の写真は蛇口フェリー乗り場です。新しくターミナルが完成しました。
香港からシンセンへ車で移動する
スカイリモ(アルファードの様な7人乗りの相乗りタクシー)で香港空港から深圳湾口岸でシンセン宝安国際空港に向かうルートです。香港空港では「Mainland Transport Center」をめざします。旅行代理店ごとにブースが分かれており、呼び込みの人が声を掛けてきます。「シンセン宝安国際空港」に行きたい、旨を伝えると(英語は通じます)YesかNoの返事がありますので、Noであれば別の旅行代理店で聞きます。
切符を買うと服にステッカーが貼られ、待合室で待つ様に指示されます。同じ方向の人が集まったら出発するので、それまで待っていましょう。係員さんはステッカーで行先を見ていますので取らない様にして下さいね。
呼ばれたらタクシーに乗ります。席は自由席です。助手席が一番楽ですよ。車に乗ったら約40分でイミグレに到着します。海の上の橋を渡り中国側に到着、香港側の出国審査ブースが中国大陸側にある変わった所です。車に乗ったまま香港側のイミグレを通過すると、中国側の入国審査となります。以前は車に乗ったまま通過できたのですが、車から降りて建物内で中国側の入国審査するようになりました。
中国側の入国審査が終わると、指示された車が待つ場所に行きます。そこで待っていると係員が声を掛けてきますので乗り込んで下さい。行先によってはこの後にまた乗り換えして行く場合、イミグレ直後からそのまま空港に行く場合、とその時のケースバイケースです。
まとめ
香港のデモは全く予測がつかない状況になっています。私も中国に出張した際に帰国できなくなった場合も想定して備忘録として書いています。
香港が初めての人はマカオ経由での帰国が簡単です。それ以外の中国に入国してからの帰国は難易度があがりますので、その場合は、ホテルの人や旅行代理店の人に相談すると良いでしょう。
香港空港のデモが収束してから出張や旅行に行くと良いのでしょうが、都合もあってそれが出来ないようであれば、プランBを作って行きましょう。
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